2016年05月16日
平均寿命と健康寿命
一生涯のうち、日常生活で支援や介護を必要とせず、自立して生活できる期間を『健康寿命』といいます。日本人の健康寿命は男性71.19歳、女性74.21歳(平成25年調査)。平均寿命との間には男性で約9年、女性で約12年の差があります。この差は健康上の問題で生活が制限されて介護が必要な期間となり、「不健康な期間」を意味します。健康寿命を延ばす=不健康期間を短縮する事が大切です。
老後を脅かすロコモとは
健康寿命を縮める原因の一つに、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)があげられます。骨や筋肉、関節など運動器の働きが衰えることで自立度が低下し、介護が必要となったり寝たきりになる可能性が高まります。この状態がロコモです。
ロコモの要因は、骨粗しょう症や骨粗しょう症による骨折、変形性関節症や関節炎による下肢の関節機能障害だといわれています。
フレイルにも気をつけよう
高齢になり、筋力や体力が衰えた段階のことをフレイルといいます。健康と病気の中間的な段階で、frailty(フレイルティ)という「もろさ」「虚弱」を意味する英語からきている言葉です。
加齢とともに筋力が衰える現象は「サルコペニア」とよばれ、さらに生活機能が低くなると「フレイル」となります。日本老年医学会が名付け、予防啓発に取り組んでいます。筋肉の材料となるたんぱく質が豊富な食事を心がけたり、定期的に運動することで、フレイルの段階になるのを遅らせましょう。
立ち上がりテスト
このテストでは下肢筋力を測ります。片脚または両脚で、決まった高さから立ち上がれるかどうかで、程度を判定します。
<両足の場合>
【1】
10・20・30・40pの台を用意します。
まず40pの台に両腕を組んで腰かけます。このとき両脚は肩幅くらいに広げ、床に対してすねが約70度(40pの台の場合)になるようにして、反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持します。
<片足の場合>
【2】 40pの台から両脚で立ち上がれたら、片脚でテストをします。【1】の姿勢に戻り、左右どちらかの脚を上げます。このとき上げたほうの脚の膝は軽く曲げます。反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持してください。
測定の仕方
◎片脚40pができたら、低い台で片脚でテストを行う
10pずつ低い台に移り、片脚ずつテストします。左右とも片脚で立ち上がれた一番低い台がテスト結果です。
◎片脚40pができなかったら両脚でテストを行う
10pずつ低い台に移り両脚での立ち上がりをテストします。両脚で立ち上がれた一番低い台がテスト結果です。
注意!!
●無理をしないように!
●膝に痛みが起きそうな場合は中止すること!
測定結果
ロコモ度1: どちらか一方の片脚で40pの高さから立ち上がれない
移動機能の低下が始まっている状態。筋力やバランス力が落ちてきているので、運動を習慣づける必要があります。また、たんぱく質とカルシウムを含んだバランスのとれた食生活を心がけましょう。上がれた一番低い台がテスト結果です。
ロコモ度2:
両脚で20pの高さから立ち上がれない
移動機能の低下が進行している状態。自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患が発症している可能性もあるので、医療機関の受診をお勧めします。
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参考文献:
「ロコモチャレンジ!日本整形外科学会公認
ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト」
<https://locomo-joa.jp>(2016/04/04アクセス)
星崎 東明 著『要介護の前段階 フレイル 高齢で筋力・体力が衰えること』
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