2015年10月19日
血圧とは?
心臓は血液を循環させて酸素や栄養を全身の臓器に送る、ポンプの役割をしています。血圧はこの心臓の拍動によって生じます。心臓が収縮して血液を送り出した瞬間に最も高い圧力がかかります。
これが『収縮期血圧』(上の血圧)。心臓が拡張して血液が戻ってきたときは、圧力が最も低く『拡張期血圧』(下の血圧)といいます。
高血圧は、血管の健康と深く関わり脳卒中や心筋梗塞を招く危険因子
高血圧は、血圧が高いこと自体が怖いのではなく、放置しておくと、命に関わるような重大な病気を引き起こすことが、怖いのです。
知らないうちに、血管への負担が大きくなり、じわじわと動脈硬化を進行させます。
血圧と血管の状態は深く関わりがあります。動脈硬化で血管の弾力が失われたり、内腔が狭くなると血液が流れにくくなって、さらに血圧が高くなるという悪循環に陥ります。そして脳卒中や心筋梗塞など、突然死や寝たきりの原因となる重大な病気につながります。
高血圧の改善は、血圧を下げることそのものが目的ではなく、将来起こるかもしれない合併症を防ぎ、健康寿命をのばすことにあります。血圧を少し下げるだけでも脳卒中や心筋梗塞を予防できるといわれ、また、食事や運動など生活習慣の改善で血圧が下がることもわかっています。
冬は1年の中で最も血圧が高くなる時節です。動脈硬化の進んだ血管は、寒さで起こる急な血圧の変化に影響を受けやすいものです。
末梢血管が収縮すると血圧は急に上がります。寒暖差のあるお風呂やトイレなどは血圧が変動しやすいので、特に注意しましょう。
生活習慣病改善で血圧を下げる
1. 塩分摂取量は1日6g未満に
日本人の1日の平均食塩摂取量は、男性11.1g、女性9.4g。塩分の摂りすぎは高血圧の原因になります。香辛料や酸味などで工夫して徐々に減塩を。
2. 体重をコントロールする
肥満の人は、血圧が上がりやすいので要注意。過食を防ぐため、腹八分を心がけて食べましょう。BMIは25未満を目標に。
3. ミネラル、食物繊維をしっかり
カリウムはナトリウムの排出を助け、マグネシウム、カルシウムも血圧降下に役立ちます。食物繊維はナトリウム排出や便秘改善にも。
4. サラサラ成分を積極的に食べる
青魚に含まれるDHAやEPAには血液を固まりにくくする作用や、血管を拡張する作用があるため、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧予防に有効的といわれています。
5. 毎朝晩、血圧測定を
血圧は1日の中で変動しています。朝と夜に測定することで、より正確に血圧の状態を知ることができます。
6. 毎日30分以上の運動を
運動は血管内皮機能を改善し、降圧効果が得られます。数回に分けて行っても良いので、ウォーキングなどの有酸素運動を。
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●カルシウム
●DHA(ドコサヘキサエン酸)
●EPA(エイコサペンタエン酸)
参考文献:
平成25年 国民健康栄養調査 主婦の友 編『血圧にぐぐっと効く本』
主婦の友 編『初めて知る高血圧』 NHKテレビテキスト『今日の健康』 |