2015年01月16日
花粉症はなぜ起こる?
私たちの体には、病気の原因となるウィルスや細菌などの異物が侵入すると、「抗体」を作ってそれらを排除し、体を守る「免疫(適応免疫)」という防御機能があります。この免疫機能が過剰に働き、無害なものを異物として認識して排除しようとする現象が「アレルギー」。花粉症もその一種です。
花粉症の人は花粉が体内に入ると対抗するために「IgE抗体」を作り、鼻や目の粘膜にある白血球の一種、肥満細胞に結合します。抗体がついた肥満細胞は花粉が入ってくるたびに増加。一定の量になると、ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質を放出します。
症状や強度は人によって違う
症状が起こる時期は人によってさまざまです。花粉が飛び始めるとすぐ症状が出てくる人もいれば、花粉がたくさん飛ばないと症状が出てこない人もいます。
症状の強さも同様で、軽い人や重い人もいます。ヒスタミンやロイコトリエンの出方や量によって症状が起こる場所、強さが違ってくるのです。ヒスタミンは目や鼻の粘膜の表面にある知覚神経を刺激し、くしゃみや鼻水、目のかゆみを引き起こします。ロイコトリエンは血管を拡張させて粘膜を腫らし、鼻づまりや目の腫れ、充血を引き起こします。また、その年に飛散する花粉数によっても、人それぞれ症状の強さが変わってきます。
腸内環境と花粉症
腸内細菌の分布状態(腸内菌きんそう叢)と免疫には深い関係があると注目されています。免疫細胞は腸に最も多く存在し、その60%以上が集中しています。体内に侵入した病原微生物を攻撃する武器となる抗体も、腸で作られます。腸内菌叢の研究が進み、小腸と大腸の2段階で免疫が調整されていることがわかってきました。
腸には約100兆個もの腸内細菌が存在。健康な人の腸内にはビフィズス菌などの善玉菌が多く、悪玉菌は少数派です。
小腸では乳酸菌やビフィズス菌が直接、免疫力をアップするように働きます。アレルギー症状は免疫システムが混乱して暴走し、本来なら守るべき自分の体を攻撃するようになった状態です。この“暴走”を是正する働きがビフィズス菌にあるため、ビフィズス菌が減ると腸内菌叢のバランスが崩れ、免疫調節機能のメカニズムに異常を起こしてしまいます。
注目のビフィズス菌 BB536菌
花粉症への効果で注目されているのが、ビフィズス菌のなかのロングム菌BB536という菌株です。2004年と05年の臨床試験で花粉症低減効果、予防効果があることが明らかになりました。
BB536菌は、正式には「属名ビフィドバクテリウム、菌種名ロングム、菌株名BB536」といいます。日本人なら誰でも持っているビフィズス菌の菌種で、1969年にこの菌株の分離に成功。その後、研究を重ねて日本で初めて1977年にビフィズス菌入りの牛乳、79年にビフィズス菌入りヨーグルトが製品化されました。この菌株は酸に強い特徴を持ち、腸内常在菌のバランス改善や整腸作用、がん予防、感染予防、下痢予防、血中コレステロールの低下作用など、様々な機能が解明されています。BB536菌は小腸で免疫をコントロールする効果も検証されていますが、老化によって最も減少してしまうビフィズス菌の一種であることもわかっています。腸内環境を整えるためにもBB536菌の減少を食い止めなければならず、積極的なBB536菌の摂取が必要であると言えます。
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