2017年08月25日
エネルギー産生に欠かせず高い抗酸化力をもつ
コエンザイムQ10は、エネルギー産生に欠かせない補酵素です。細胞内のミトコンドリアという小器官で栄養素を燃やしてエネルギーを作り出しますが、コエンザイムQ10はそのエネルギー産生の約9割に関わり、他の物質で代替することができません。そのため不足すると、エネルギー産生が滞り体の不調につながります。
生命活動のエネルギーを生み出す元になるのがATP(アデノシン三リン酸)という物質。このATPを、血糖や脂肪酸から生成するときにコエンザイムQ10が重要な役割を果たしています。さらに抗酸化力、体内自己防衛力の強化にも働く栄養素で、不足するとエネルギー生成力が弱まって肌の老化や肩こり、冷え、疲れやすくなるなどの症状が現れてきます。
加齢とともに急激に減少するコエンザイムQ10
コエンザイムQ10は体内で合成されていますが、20歳頃をピークに減少するといわれています。全身に絶え間なく血液を送り出す心臓は、コエンザイムQ10の組織内濃度がもっとも高く、減少率も特に高くなっています。
40歳前後でピーク値の約30%、80歳前後で半分以上も失われます。
減少の要因は、加齢による生産能力の低下や、体内での需要が高まり消費が増大する場合。栄養供給のバランスが悪かったり、組織障害や老化の原因といわれる過酸化脂質の増加やストレスを受けたり病気を患った場合などです。コエンザイムQ10の減少はエネルギー生産の効率を低下させるだけでなく、身体全体の老化が進み様々な病気にかかりやすくなってしまいます。
加齢とともに増えるトラブルを予防!
疲労回復・体力アップ
コエンザイムQ10を摂取するとエネルギー産生が活発になり、疲労回復に役立つといわれています。また、激しい運動で筋肉を使うと筋肉細胞はこわれます。コエンザイムQ10の抗酸化力で筋肉細胞を守ることができると考えられています。
心機能をサポート
心臓は片時も休まず、1日10万回以上も収縮と弛緩を繰り返し、全身に血液を送り込んでいます。このとき、主要な働きをするのが心筋です。心筋の作業はつねに大量のエネルギーが必要になるため、それを作り出すコエンザイムQ10もたくさん必要になります。
肌の老化予防
皮膚の表皮の下には、真皮という組織があり、コラーゲンや弾力性繊維といった繊維状の成分が含まれています。これらの繊維は、酸化されることにより弾力性が年齢とともに失われ、大きなシワの原因となると言われています。コエンザイムQ10を補給することで、抗酸化力が高まれば、繊維細胞を衰えさせる原因、活性酸素による酸化現象を抑えられると考えられています。
普段の食事に含まれる量はごくわずか
コエンザイムQ10を多く含む食材は魚類、肉類や野菜、豆腐、味噌など様々ですが、含有量はごくわずかです。一般的に健康づくりや老化予防に必要とされるコエンザイムQ10の量は1日60〜100mg程度ですが、最も含有量の多いイワシで摂取するには約20匹食べなければならない計算になります。牛肉なら約3kgと、普通の食生活では食べられない量です。
しかもこの摂取量は口から摂取した必要量であり、実際に吸収される量はもっと少なくなります。コエンザイムQ10はとても吸収の悪い物質で、体外から摂取した量の10%前後しか小腸で吸収されないと考えられています。
還元型コエンザイムQ10で疲れにくいカラダへ
コエンザイムQ10には「酸化型」と「還元型」の2つのタイプがあります。酸化型は吸収されると還元型に変換されてから、エネルギー生産や抗酸化作用などの重要な働きをします。
しかし、酸化型から還元型に変換する力には個人差があります。加齢や何らかの疾患で体力が衰えているとき、また体調不良が続いたり、ストレスを継続的に受けているような環境下にある場合に変換力が低下するといわれています。酸化型で変化が感じられない場合は、ダイレクトに効果を発揮する還元型コエンザイムQ10の利用がおすすめです。
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参考文献:
松井英一 編 『細胞から元気になる!コエンザイムQ10』
永田勝太郎 著 『コエンザイムQ10の魅力−神様の贈り物−』
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