2017年01月20日
薬効成分は「ジンゲロール」と「ショウガオール」
しょうがは、漢方薬の8割近くに使われていることからもわかるように、優れた薬効を誇ります。最も知られているのが、体を温める働き。これは、しょうがに豊富に含まれる特有の辛み、香り成分の持つ力によるものです。
特に「ジンゲロール」と「ショウガオール」という2つの辛み成分が、主に活躍する成分です。他に、ごく微量ですが「ジンゲロン」という辛み成分もあり、これはジンゲロールが分解して生成されます。
ジンゲロールが血流を良くして体の末端で血管を広げるのに対し、ショウガオールは、胃腸の壁を刺激して血流を高め、体の深部の熱を作り出す働きがあります。
乾燥や加熱で温め効果パワーアップ
しょうがの90%以上は水分ですが、保存中に乾燥が進むにつれて、ショウガオールは自然に増加します。これは乾燥によってジンゲロールの一部がショウガオールに変化するためです。また、加熱によってもジンゲロールはショウガオールに変化します。
温め効果をアップするには、ショウガオールを増加させて体の末端、深部の両方を温めるのがより効果的。つまり、乾燥させるか加熱してショウガオールを増やした方が冷え取りに効きます。
全身を温め、冷えを改善するには温かい料理など、しょうがを加熱して使うのがおすすめ。また、乾燥しょうがは粉末のものなどが市販されていますが、自宅でも簡単に手作りすることができます。
しょうがパワーで「低体温」を改善!
冷えは人間の体の機能低下を招くといわれています。医学が進歩を遂げるなか、肌荒れ、便秘、歯周病といった比較的軽い症状から、ガンや糖尿病、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓によって起こる病気、さらには喘息、アトピー、花粉症といった一度発症したら完治が難しいアレルギー疾患は増え続けています。
こうした背景には体温の低下、つまり「低体温」が関係していると考えられています。健康や生命の維持にとって体温はとても重要で、体が熱を生み出すことで保たれています。低体温になると病気に対する抵抗力(免疫力)が低下します。体温が1度下がるだけでも免疫細胞の働きが衰え、風邪はもちろん、さまざまな病気にかかりやすくなってしまいます。日本人の平均体温は37度程なので、35度台の人は低体温だと言えます。
現代は、老若男女を問わず低体温の人が増えています。それにともない、多くの人がどこか心身の不調を抱えていますが、冷えた体を温めることで健康な体を作りたいものです。そんな低体温の改善にはしょうがが役立ちます。紅茶に入れてジンジャーティーにしたり、炒めものやスープなど、料理にもたっぷり使って内部から体を温め、病気になりにくい体を作りましょう。
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●土佐しょうが粒
参考文献:
若宮 寿子 監修『体ぽかぽか 病気にならない免疫パワー しょうが365日』
石原 結實 著『生姜力』
石原 結實 著『病気知らずの体をつくる石原式冷え取り健康法』
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