2016年12月19日
なぜ、肌は乾燥するのか?
●うるおいのしくみ〜湿度が下がっても乾かないのは「保湿成分」のおかげ
健康な肌には角質層に約30%の水分が含まれますが、それ以下になったのが乾燥肌。空気が乾燥して湿度が30%以下になると角質層から水分が蒸発しやすくなります。しかし、肌には水分を守る保湿成分があり、蒸発を防ぎます。保湿成分がきちんと働いていれば、湿度が0%になっても水分は蒸発しませんが、保湿力が低下すると、肌は乾燥してしまいます。
保湿成分として重要なセラミドは、角質細胞間脂質の一種。角質細胞の間にあって、細胞同士をつなぎ合わせる脂質です。この脂質の働きで肌の水分を守り、また外界の刺激から肌を守るために大切な役割を果たしています。
●乾燥の仕組み〜保湿成分が正しく働かず、水分が不足すると乾燥肌になる
保湿成分が正常に働かず水分が異常に低下したのが乾燥肌です。保湿成分は、年齢とともに生産量が減るので、角質層の水分量も同時に減り、肌は乾燥しやすくなっていきます。油分がないのを乾燥肌と思う人がいますが、これは間違いです。乾燥するかどうかというのは、「水分が多いか少ないか」を言っているので、「油分が多い、少ない」ではありません。
●やわらかさのしくみ〜乾燥すると角質が厚くなり肌はゴワゴワに
燥すると肌は硬く、ごわごわしてきます。硬くなるのは、角質層が厚くなるため。角質層はもともと肌を外の刺激から守るためにあり、乾燥して角質のバリア機能が損なわれると、よりいっそう肌を守ろうとして厚くなります。
ところが、急いで角質層を作ろうとすると生産が追いつかなくなり、未熟な角質細胞ができます。表皮細胞から角質細胞に変わる「角化」という過程には通常約28日かかり、角化の過程で天然保湿因子やセラミドも作られます。肌が乾燥すると、大慌てで角化が起こり、未熟な角質細胞がたくさんできるため厚く、硬くなります。
健康な肌作りのための6か条
(1)バランスのよい食事をこころがける
シミ対策をはじめ、健やかな肌を保つためには栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。コラーゲンの合成を促すビタミンCやたんぱく質、食物繊維などが不足しないよう注意を。
(2)質の良い睡眠を毎日とる
就寝・起床時刻や睡眠時間を毎日一定にしましょう。肌の新陳代謝を高めるホルモンは、夜10時から夜中の2時頃に分泌が盛んになり、肌の回復力が高まります。その時間帯に深い眠りに就けるよう心がけましょう。
(3)毎日の適度な運動で代謝や血行を促す
毎日、規則正しく適度な運動をすると血流が良くなり基礎代謝が上がるため、血色の良い肌になってきます。基礎代謝が上がることで栄養の吸収と、老廃物の排出がよりスムーズになり、肌の健康につながります。
(4)喫煙を控える
タバコに含まれるニコチンなどの有害物質は血流を悪くし、大量の活性酸素を生み出します。長年喫煙する人にはシワが多く、顔色も黒っぽくなります。
(5)入浴で疲れをほぐす
寝る前、ぬるめのお湯に入り副交感神経を優位にすると心身ともにリラックスします。熱いお湯は皮脂を奪い乾燥につながります。
(6)健康な肌は健康な毎日から
皮膚は中枢神経、血流、ホルモンなどと深く関わっています。規則正しい生活を送るとともにストレスとも上手につき合いましょう。
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参考文献:
吉木伸子 著『素肌美人になるためのスキンケア基本事典』
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