2015年07月17日
物が見える仕組み
目から入った光は水晶体と硝子体を通って網膜に映像を結びます。その像は電気信号に変えられて脳の視覚野に伝えられます。そこで左右の目がとらえた微妙に異なる像を合成して、1つの像として認知します。視覚は目と脳の連携によって成り立っているのです。
この連携に不可欠なのが、網膜に存在するロドプシンという色素体。ロドプシンは光の刺激を受けると分解され、その信号が脳に伝達されて物が見える仕組みになっています。分解されたロドプシンは元に再合成されることで、新たな光の刺激を受けることができます。この再合成が遅れると信号が脳に伝達されない為、“見にくい”と感じてしまいます。
疲れ目の原因
疲れ目の原因は大別すると「視神経の過労」「調節機能の低下」「目や全身の病気」「筋肉の働きの異常」の4つに分けられます。ただし原因は一つとは限らず、例えばパソコン作業で疲れ目になった場合「筋肉の働きの異常」「視神経の過労」の両方に当てはまります。
具体的に、よくある原因をあげと、まずは老眼。年をとると遠くを見たりピント調節機能が衰えてきます。そのためピント合わせで使う目の筋肉に負担がかかり、疲れ目になってしまいます。
眼鏡やコンタクトレンズが合っていないときも、無理してピントを合わせようと目が疲れます。また、パソコン作業をする人に多いドライアイも疲れ目を招きます。
疲れ目からくる体への影響
疲れ目は、目の周囲の筋肉の緊張によって起こります。緊張が頭の筋肉にまで影響すると頭痛が起こり、首・肩こりが起こることもあります。目が疲れていることでイライラしたり、眠れなくなったり、体全体が疲れてしまいます。
疲れ目は全身に影響を及ぼしますが、最初から目以外に症状が出るわけではありません。最初はコンピューター作業を長時間やっていた、などの原因で目が疲れます。この段階なら睡眠をとって目を休めれば疲れはとれます。
しかし、目の酷使を続けたり、ケアをしないでいると疲れは全身へと広がります。疲れを感じたら早めにケアしましょう。
目の負担を減らす8つのチェックポイント
(1)正しい姿勢で物を見る
目の調整力を過度に働かせず、
眼精疲労を引き起こす肩こりなどの予防につながります。
(2)暗いところで物を見ない
はっきり見ようとする目のオーバーワークを防ぎます。
(3)ちらちらと動く物を見続けない
目は視線の方向を細かに調整し続けなければならず、疲労を起こしやすくなります。
(4)目から30p以上はなして見る
近過ぎる物を見続けると、一時的に近視状態になります。
(5)細かい物を見続けない
目にかかる過度の負担を予防。
(6)集中的な作業の間に休憩をとる
こまめに目を休ませることが大切。1時間ごとに数分のリラックスタイムを設けましょう。
(7)ストレスを感じたら体を休める
ストレスは目の大敵。ため込まずリラックスを。
(8)目の潤いを奪わないように
目の表面の潤いがなくなると、汚れを取り除けなくなり、刺激物から目を守れなくなります。
目が喜ぶ!積極的に摂るべき成分
● アントシアニン
ブルーベリーなどに含まれる色素成分。植物の光合成で作られる糖分の一部が変化してできたポリフェノールの一種です。私たちがものを見ると、網膜の視細胞に存在するロドプシンという物質が変化し、脳に刺激として伝わります。
アントシアニンには、ロドプシンの再合成を高める働きがあり、またその抗酸化作用によって活性酸素のダメージを防ぎます。さらに、目の毛細血管を拡張したり、血流を促進させて、疲労した目の筋肉の修復を助けます。
● ルテイン
天然カロテノイドの一種。野菜や果物に豊富に含まれ、特にケールやほうれん草など緑黄色野菜に多く存在し、マリーゴールドなどの花にも豊富に含まれています。
ルテインは光との関係が深く、光を受けてものを見る細胞に多く存在し、有害な紫外線や青色光を
遮り、吸収する働きがあります。
● DHA
マグロやサンマなど青魚に多く含まれるn-3系の多価不飽和脂肪酸。脳の神経細胞間で情報を伝達するシナプスの材料となります。シナプスの産生能力が高まると、情報伝達力が向上し、脳に早く電気信号が伝わり、「見る」事をスムーズに認識します。その為目に疲れを感じにくくなります。
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●ブルーベリー粒
●ブルーベリープレミアム
●ルテイン
●DHA(ドコサヘキサエン酸)
参考文献:
戸張 幾生監修『治し方がよくわかる疲れ目・目の痛み』
石川 弘著者『疲れ目の改善、視力低下をふせぐ簡単な方法』
山口 康三著者『ほんとうは治る防げる 目の病気』 |