2017年07月21日
>トップへ
胃粘液は、胃を守るバリアとしての役割を担っています。主な役割は次の通りです。
●胃粘膜表面を覆って潤滑性を保ち、摂取した食べ物や、胃が自ら作り出す胃酸などの接触によって起こる粘膜の損傷を防ぐ。
●食物を包んで混和し、ぜん動運動を助けて胃の消化作用をサポート。
●危険な菌に対して抗菌作用を発揮し、侵入を防ぐ。
●炎症を抑制して胃の健康を守る。
胃は、加齢とともに萎縮して機能も低下してしまいますが、それにともない胃粘液の分泌も低下します。さらに、ストレスやアルコール、薬剤、胃酸の過剰な分泌など、日常的な刺激によっても減少することがわかっています。
また、慢性的な胃炎症状を持つ人は、胃粘液の減少傾向がさらに強いと言われています。
エネルギー源となる栄養素を、腸で吸収しやすくするために消化する胃を健康に保つためにも、これらの刺激をできるだけ避けることが大切です。
フコイダンは、モズクなどの海藻類のネバネバ成分に含まれる水溶性の食物繊維です。このネバネバは海藻類に欠かせない成分で、激しい潮の流れで傷ついた時に傷を保護したり、微生物に食べられないようバリアの役割を果たします。また、干潮時に藻体が乾燥するのを防ぐなど、海藻自身の保護のためにあると考えられています。
フコイダンのこの自己防衛機能が人にも優れた力を発揮。特に外部から摂取した栄養分を消化、吸収する胃や腸は異物との遭遇機会が多いため、有害物質の侵入を防ぐシステムが強く働きます。フコイダンを摂取することで体内の正常な細胞を強化。逆に有害な細胞に対し、その有害な細胞が自滅するよう働きかけます。また、危険な菌を低減させる働きも期待されています。
●フコイダン
参考文献:
安藤幸夫, 西尾剛毅 監修 『胃腸・肝臓などのしくみと病気がわかる事典』
奧恒行 編集 『健康・栄養化学シリーズ きそ栄養学(改訂第3版)』
NPO日本サプリメント協会 著 『サプリメント健康バイブル』