2016年11月17日
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傷や骨折、出血などのケガや病気によって人体の平衡が失われますが、これを元の状態に戻す力が「自然治癒力」であり“生きる力”です。
自然治癒力には傷口を塞ぐ、骨折した骨と骨をつなぐ、皮膚の破れを元どおりにするといった修復と、出血を止める止血の働きをする「自己再生機能」、外部から侵入してくる病原体をやっつける「自己防衛機能」があります。この自己防衛の主役となるのが免疫系です。免疫系は特定の器官ではなく、人体にもともと備わっている「病気と闘うシステム」のことです。
私たちの体は正直で、免疫力が下がってくると、体調に現れてきます。例えば、風邪をひくのは免疫力が低下していることを知らせる警報とも言えるものです。
人の免疫力のピークは20~30歳代。この世代は免疫力そのものが強く、病気にかかりにくくなっています。しかし40歳を過ぎると免疫力が次第に衰え、体全体の機能も低下。免疫細胞を作り出す臓器や外敵の侵入を防ぐ皮膚も衰え、免疫力が低下して生活習慣病にかかる確率も高まります。
加齢以外にも免疫力を低下させる原因があります。習慣的な喫煙は過度な免疫反応を起こし、自然免疫力を低下させ、ストレスも自律神経系のバランスを崩し、免疫系に悪影響を及ぼします。睡眠・運動不足、ビタミン・ミネラルの摂取不足も免疫力を低下させます。
■最適な運動はウォーキング
ウォーキングは、十分に呼吸をして体内に酸素を取り込みながら行う有酸素運動です。体内に取り込まれた酸素は、血流に乗って体内にくまなく運ばれます。血液循環が良くなれば、免疫系の活性化につながります。有酸素運動にはジョギングや水泳、サイクリングなどもありますが、年齢や経験を問わず、最も手軽に行えるのがウォーキングです。
有酸素運動を続けると、脳内の血液中にβ-エンドルフィンが分泌され、ストレスホルモンを抑制する作用があります。歩くことでストレスが緩和され、すがすがしい気持ちになれます。
1日8千~1万歩が理想ですが、無理せず1日20分を目安に毎日続けましょう。ウォーキングは安全な運動ですが準備体操や水分補給を忘れずにしましょう。
■筋弛緩法で心身ともにリフレッシュ!
体のある部分の筋肉を意図的に緊張させて、その数秒後に一気に力を抜くと、筋肉と同時に神経もリラックスします。筋弛緩法は、こうした体の特性に基づいたリラクゼーション法で、自律神経のバランスを整える効果があります。心療内科でも自律神経失調症などの治療に用いられ、免疫力のアップにも期待できます。専門家の指導を受けなくても、いつでも手軽に行うことができます。
要領は次の3点です。
(1)緊張させるところには、全力でなく7~8割の力を入れる。
(2)力を入れる時間は5~6秒または7~8秒。力を抜くときはスッと一気に抜く。
(3)力を抜いたら、その状態を10秒以上保つ。
力を入れている時の緊張状態と、抜いた時のリラックス状態を意識しその違いを実感することが大切です。
免疫力アップには、食事が深く関わっています。免疫細胞の材料になるたんぱく質や、免疫細胞を活性化させるビタミンなどバランス良く摂ることが大切。細胞のサビつきを抑える抗酸化作用も重要で、これらの働きを促す栄養素を摂ることが、免疫力強化につながります。特に免疫力を高めると注目されているプロポリスや、アミノ酸などをご紹介します。
●プロポリス粒
●プロポリスエキス28%
●ビタミンC
●アミノ酸1000
●ビフィズスBB+乳酸菌
参考文献:
安部良・則岡孝子 著 『免疫力を高めるイキイキ健康法』