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健康コラム

2016年03月18日

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全身の機能を整える ビタミン

生活習慣や加齢によって減少

ビタミンは3大栄養素のようにエネルギー源となったり、身体を作る材料にはなりませんが、エネルギー代謝を円滑にさせて体調を整える重要な役割を担っています。 
しかし、20歳代をピークに、体内での合成能力は徐々に低下。酸化を抑える抗酸化成分が減少するため、体内のサビ付き=老化が進んでしまいます。
しかも近年、一般的なスーパーなどで流通する野菜や果物に含まれるビタミンが減っています。価格を下げるための大量生産や旬以外の時期の栽培、外国からの輸入が原因と考えられています。また、調理後はさらにビタミンが減少(グラフ参照)。特に水溶性ビタミンは茹でることで水に溶けてしまうため減少が著しいといわれています。

野菜に含まれるビタミンCが減っています。調理後は更に減少!ブロッコリー ホウレン草

種類によって特徴も様々なビタミン

13種類のビタミンは、4つの脂溶性と9つの水溶性に分類されます。脂溶性は水に溶けにくく、アルコールや油脂に溶ける性質を持っています。肝臓に蓄積されるため、摂り過ぎると頭痛や吐き気などの過剰症を起こすことがあります。油脂と一緒に摂ると吸収率が高まり、効率よく摂取できます。 
水溶性は水に溶けやすく、油脂には溶けにくい性質で、ビタミンCとB群があります。多くは補酵素として働き、体内で使われないと排泄されるため、毎食摂るのが望ましい栄養素です。

ビタミンの種類 水に溶けやすい性質を持つ水溶性ビタミン ビタミンC ビタミンB群 B1・B2・ナイアシン・B6・B12・葉酸・パントテン酸・ビオチン 油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミン ビタミンA ビタミンE ビタミンD ビタミンK

気になる不調 こんなビタミンが不足かも!?疲れやすい・ストレス ビタミンB1、B2、B6などのB群には、3大栄養素からエネルギーを生みだす働きがあります。疲れやすい人や運動する人は積極的に摂取を。またストレスは体内の活性酸素を増やすので、抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eの摂取がおすすめです。風邪をひきやすい・治りにくい ビタミンCは活性酸素から細胞を守る抗酸化ビタミン。免疫機能を活性化して風邪の予防や改善に役立つといわれています。また、ビタミンAにはのどや鼻の粘膜を保護する働きがあり、風邪の諸症状を和らげてくれると期待されています。乾燥肌・肌荒れ ビタミンAは皮膚の健康に不可欠です。ビタミンCは皮膚の健康を維持し、メラニン色素の沈着も防いでくれます。ビタミンEは血行を良くして肌に潤いを保ち、ビタミンB群は互いに協力しながら皮膚の代謝を促し、また炎症を防いだりしてくれます。目が疲れる ビタミンAは、目の網膜で光や色に反応して視覚の情報を伝えるたんぱく質の成分、ロドプシンになります。視覚や目の健康を守る重要な働きがあります。緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変換。ビタミンB群は眼精疲労を防いだりします。骨の健康が気になる ビタミンDは骨や歯の重要構成成分であるカルシウムの吸収や、骨への沈着を助ける作用があります。ビタミンKにも骨へのカルシウム沈着をサポートする働きがあります。ビタミンCは、骨の基礎となるコラーゲンの合成を促進させます。貧血気味 ビタミンCは、ヘモグロビンの材料となる鉄の吸収を高め、葉酸は赤血球の生成を促し“造血のビタミン”とも呼ばれています。赤血球の合成にはビタミンB12の作用も必要で、共に働くことで貧血を防ぐといわれています。

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参考文献:
中村丁次 監修『栄養の基本がわかる図解事典』
吉田企世子,松田早苗 監修『安全においしく食べるためのあたらしい栄養学』
吉田企世子,松田早苗 監修『おいしく健康をつくるあたらしい栄養学』
主婦の友 編 『最新 体にいい栄養と食べ物事典』

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