2016年01月25日
>トップへ
人は食物を細胞の中で効率よく燃やして、エネルギーを作ります。この時、燃焼に必要な酸素の一部が活性酸素となり、生体内の成分を“酸化”という形で障害します。この酸化作用から身を守るため、抗酸化酵素や、ビタミンEなど抗酸化物質が体内で働いています。しかし“防御”は完全でなく、障害が蓄積されて細胞のサビ付き状態が進行。これが疲れや老化の原因と考えられています。
活性酸素から身を守る大切な抗酸化物質であるコエンザイムQ10は、エネルギー生産にも不可欠な物質です。しかし、20歳代をピークに加齢とともに減少。エネルギー生産力が低下し、細胞の機能低下により臓器などの働きが低下して疲れやすくなってしまいます。
エネルギーを取り出すために作られるのがATP(アデノシン3リン酸)という物質です。生命活動のエネルギー源で、主な材料は酸素と、食事から摂取される炭水化物、脂質、たんぱく質です。炭水化物は体内に入るとすぐにブドウ糖に分解されます。ブドウ糖は解糖系でピルビン酸に変換され、次にATP回路に入ります。この過程で少量のATPが生成されて電子が発生します。電子は次に電子伝達系に送られ、このプロセスで最も多くのATPが生成されます。そして、この電子伝達系で重要な働きをするのがコエンザイムQ10です。電子伝達系はコエンザイムQ10がないと機能しません。いかにコエンザイムQ10が重要であるかがわかります。
私たちの身体には、活性酸素による細胞の酸化を防ぐ機能があります。この働きを担っているのが抗酸化酵素とよばれる物質です。抗酸化酵素には何種類かあり、体内で作られています。発生した活性酸素を無害化したり、酸化された物質を分解して細胞のダメージを修理する役割を果たしています。
酸化への防御体制をさらに強化しているのが、体内で働く抗酸化物質です。ビタミンEやC、カロテノイドやポリフェノールなどがありますが、コエンザイムQ10は最も重要な抗酸化物質の一つです。細胞の中で特に酸化されやすい細胞膜の成分、脂質の酸化を防ぐビタミンEの抗酸化力を強化。細胞を活性酸素による酸化から守る、重要な働きをしています。