2015年9月16日
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1. 口の中の細菌
食べカスの腐敗臭や虫歯菌など口内細菌が食べカスを分解するときに発生した臭いなどが原因です。口腔内は唾液による自浄作用があります。しかし、体調を崩したりストレスなどで唾液の分泌量が減ると、細菌が増殖してしまい、臭いが強くなります。
2. ドライマウス
女性に多く加齢やストレス、喫煙の他、シェーグレン症候群(自己免疫疾患)が主な原因。シェーグレン症候群とは唾液腺、涙腺などの外分泌腺に関係する自己免疫疾患です。口の中が乾く ことによって唾液の働きが低下し、口臭や歯周病などのトラブルが発生します。
3. 肺から出る息の臭い
消化器や内科疾患などで発生した臭いが、肺を介して呼気から排出される場合があります。糖尿病や肝不全などにかかっている場合、体内で様々な物質が発生。その臭い成分は血液に吸収されますが、血液が循環して最終的に肺から呼気として排出され口臭となります。
4. 舌苔
舌の汚れで、細菌やたんぱく質、食べかすなどが結合して舌に沈着したもの。これらが分解されてできる硫黄化合物が臭いの原因。
■ 呼気性口臭
口の中に全く歯科的な問題がなくても、口臭がすることはよくあります。吐く息の中に臭気がある口臭のことで、歯科的な問題(虫歯や歯周病等)が原因となっている口の中からのガスだけでおこる口臭と区別されています。例えば、お酒をたくさん飲んで息が臭くなったり、ニンニクやキムチをたくさん食べて息を吐いたときの臭いのことをいいます。
口臭は、朝起きた時や食後2、3時間後が最もきつくなります。これは生理的口臭といい、誰もがこうなります。本人が感じているだけで、他人にはほとんど感じられません。生理的口臭は、その名前の通り単なる生理現象で、緊張したときに感じる緊張時口臭も生理的口臭に含まれます。口の中を清潔に保ち、歯や歯肉を丁寧に磨けば十分防ぐことができます。
唾液の分泌がないと口臭が発生しますが、朝食を抜くと空腹状態が続き、唾液が分泌されずに口の中の細菌が増殖し口臭がひどくなります。朝食を抜いたときは、水分をとることで一時的に口臭を抑えられます。お茶など刺激の少ない飲み物がおすすめです。
食後の入れ歯には食べカスが多く残っています。毎食後、丁寧に磨き、寝るときは外して清潔に。歯周病予防にもなります。
参考文献:坂本 貴史著『歯と口の悩みを解決する本』