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令和6年6月25日
株式会社インシップ 代表取締役
小野伸二郎

夢実耕望 岡田清らの原料偽装責任を、高等裁判所が認定しました

 東京地方裁判所に続き、6月12日付けにて東京高等裁判所が、株式会社夢実耕望の原料偽装および取引停止の責任を認定し、損害賠償を命じました。

 東京高等裁判所は、法人としての夢実耕望と共に、現代表取締役:岡田清、現取締役:久保田史、前代表取締役:小林金夫、前取締役:小林正子の各個人についても、原料偽装および取引停止の責任を認定しました。

 夢実耕望が詐謀した原料偽装、つまり、合意された原料とは異なる安価な原料が無断で使用され、インシップは、長年、原料差額を搾取されてきました。原料メーカーからの指摘により夢実耕望の原料偽装が発覚し、当初、夢実耕望は原料偽装の事実を認め、インシップに謝罪をしました。
しかしながら、インシップのお客様への返金を含めた謝罪・補償の話になると、夢実耕望は、原料偽装は無かったと態度を一変させ、弊社との取引を一方的に突然停止した上、自らの株式併合を行い、夢実耕望の株主であったインシップの株主の地位をも剥奪するといった暴挙に出ました。

 最終的には、夢実耕望は、原料偽装に関する損害賠償は存在しないとする「債務不存在確認等請求事件」を提訴したため、インシップは、夢実耕望が作成した配合表、原料偽装を認めた謝罪文、謝罪時の動画などの証拠と共に「夢実耕望が行った原料偽装に関する損害賠償請求事件」を反訴したところ、東京地方裁判所のみならず、東京高等裁判所においても、夢実耕望の原料偽装および取引停止の事実が認定され、その責任として法人としての夢実耕望と各個人、つまり、現代表取締役:岡田清、現取締役:久保田史、前代表取締役:小林金夫、前取締役:小林正子は、連帯の上、およそ2億円の損害賠償が命じられました。

【原料偽装事件の経緯】

 経緯としては、原料メーカーからの情報提供により株式会社夢実耕望(以下、夢実耕望と称します。)が実際に株式会社インシップ(以下、インシップと称します。)の指定した原料とは異なる原料を使用していた事実が発覚し、その責任を追及したところ、夢実耕望の当時の代表取締役である小林金夫(以下、「小林金夫」と称する。)、現代表取締役である岡田清(以下、「岡田清」と称する。)、現取締役である久保田史(以下、「久保田史」と称する。)が原料偽装の事実を認め、謝罪したため、株式会社インシップは、お客様への謝罪および補償を速やかに実施いたしました。

 しかしながら、原料偽装に対する補償の金額の話になると、夢実耕望の岡田清、久保田史、小林金夫は態度を一変させ、一旦は認めた原料偽造の事実を否認し、お客様に対する補償をも拒絶し、インシップとの取引の一方的停止が実施されました。インシップにとっては正に青天霹靂であり、原料偽装を実際に行った夢実耕望の小林金夫および久保田史に加えて、原料偽装の発覚当時は偽装事実を認め謝罪していたが(指定原料の)合意が無かったと従前の話し合いを覆して隠蔽を図った岡田清の行為は悪意ある、極めて卑劣な行為であると判断し、訴訟を提起しました。

【本件訴訟の概要】

裁判所:東京地方裁判所
原 告:株式会社インシップ
被 告:株式会社夢実耕望、岡田清、久保田史、小林金夫、小林正子

【東京地方裁判所および東京高等裁判所の判断】

1. 株式会社夢実耕望

(原料偽装について)
 東京地方裁判所が、夢実耕望とインシップの間には合意(原料の指定)があったと認められる(夢実耕望が合意に反し、指定原料以外を配合し、原料偽装を行った。)と判決が出たところ、夢実耕望が「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても、「夢実耕望にはインシップに対する本件合意に係る債務不履行(夢実耕望が合意に反し、指定原料以外を配合したとする原料偽装)があったというべきである」と夢実耕望を断罪しました。

(取引停止について)
 東京地方裁判所が、夢実耕望による取引停止は、信義則上の注意義務に違反するもので、違法・不当であると判決が出たところ、夢実耕望が「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても、「夢実耕望には、インシップに対する取引停止に係る債務不履行があった」と夢実耕望を断罪しました。

2. 株式会社夢実耕望 現代表取締役 岡田清

(原料偽装について)
 東京地方裁判所において、「久保田史及び小林金夫が行った合意違反(原料偽装)につき、監視監督する義務を怠ったものであり、そのことにつき少なくとも重過失があったと認められる。よって岡田清は、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」との判決が出たところ、夢実耕望の岡田清は「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても、「重過失があったと認められる。よって、岡田清は、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」と岡田清の行動を断罪しました。

(取引停止について)
 東京地方裁判所において「民法709条及び会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」との判決が出たところ、夢実耕望の岡田清は「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても「岡田清は、夢実耕望の代表取締役に再就任し、取引停止を行ったのであるから、取引停止につき、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」と岡田清の行動を断罪しました。

3. 株式会社夢実耕望 現取締役 久保田史

(原料偽装について)
 東京地方裁判所において、「久保田史は、合意(原料の指定)の存在を認識しつつ、指定原料以外の原料を用いて本件製品の製造を行ったと認められるから、民法709条に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。
久保田史は夢実耕望の取締役であり、その中で合意違反(原料偽装)を行ったものであるから、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」との判決が出たところ、夢実耕望の久保田史は「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても「被告久保田は、インシップとの取引を担当しており、また、本件商品の(合意)原料と示した原料配合表等を作成しつつ、本件商品の合意原料以外の原料を使用したものである」、「久保田が、客観的には本件合意違反とみられる行為をしていた、又はこれに関与していた」、「(久保田史は)夢実耕望の取締役であり、その中で本件合意違反を行ったものであるから、会社法429条1項によってもインシップに対する損害賠償責任を負う。」と久保田史の行動を断罪しました。

(取引停止について)
 東京地方裁判所において「久保田史は、代表取締役に就任し、取引停止を行ったものであるから、取引停止について、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」との判決が出たところ、夢実耕望の久保田史は「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても「被告久保田は、原告夢実の代表取締役に就任し、取引停止を行ったものであるから、本件取引停止について、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」と久保田史の行動を断罪しました。

4. 株式会社夢実耕望 前代表取締役 小林金夫

(原料偽装について)
 東京地方裁判所において、「小林金夫は、合意(原料の指定)の存在を認識しつつ、指定原料以外の原料を用いて本件製品の製造を行ったと認められるから、民法709条に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。
小林金夫は夢実耕望の代表取締役であったところ、その中で合意違反(原料偽装)を行ったものであるから、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負う。」との判決が出たところ、夢実耕望の小林金夫は「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京高等裁判所においても「被告金夫は、当時、取引内容を協議するなどの対応をし、その後、本件商品を製造するに当たり、合意原料以外の原料も使用するようになった」、「小林金夫が、客観的には本件合意違反とみられる行為をしていた、又はこれに関与していた」、「(小林金夫は)原告夢実の取締役であり、夢実耕望の代表取締役であったところ、その中で本件合意違反を行った関与したものであるから、会社法429条1項に基づき、被告インシップに対する損害賠償責任を負う。」と小林金夫の行動を断罪しました。

(取引停止について)
 東京地方裁判所において、「小林金夫は体調を崩して入院中であったことからすれば、他の取締役(被告岡田及び被告久保田)が行った本件取引停止について、監視監督する義務を怠ったとか、そのことにつき悪意又は重過失があると認めることはできない。」との判決が出ました。
 しかしながら、東京高等裁判所においては「小林金夫が他の取締役である岡田清又は久保田史との間で意思疎通を図ることが心身的に困難な状況に置かれていたと認めるに足りない。」、「悪意又は重大な過失があるといわざるを得ない。したがって、小林金夫は、会社法429条1項に基づき、インシップに対して損害賠償責任を負担する。」と小林金夫の行動を断罪しました。

5. 株式会社夢実耕望 前取締役 小林正子

 東京地方裁判所において、「小林正子は夢実耕望の取締役であったところ、岡田清、久保田史、小林金夫が行った合意違反(原料偽装)及び取引停止につき、監視監督する義務を怠ったものであり、そのことにつき少なくとも重過失があったと認められる。よって、小林正子は、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負い、名目的取り締まりであることを理由に責任を免れることはできない。」との判決が出たところ、夢実耕望の小林正子は「全面的に納得がいかない」として控訴しました。
 しかしながら、東京地方裁判所において「重過失があったと認められる。よって、小林正子は、会社法429条1項に基づき、インシップに対する損害賠償責任を負い、名目的取り締まりであることを理由に責任を免れることはできない。」と小林正子の行動を断罪しました。

【今後について】

 なお、インシップにおいては、東京地方裁判所および東京高等裁判所の判断を重く受け止め、夢実耕望:小林金夫および久保田史の原料偽装行為のみならず、岡田清の(指定原料の)合意が無かったと原料偽装を隠蔽する行為は、消費者を騙す卑劣な行為であるとの認識の上、刑事罰を含めた社会的責任の追及も果たしていきます。

【株式会社インシップについて】

 インシップは、栄養補助食品、いわゆるサプリメントを販売する会社です。平成10年に創業し、創業当時より、他社が行わないお客様に寄り添った商品開発を行って参りました。具体的には他社が企業秘密にする原料情報を5W1H「なぜ・Why/何を・What/どこで・Where/誰が・Who/ いつ・When/どのように・How」として開示し、安心安全な商品を販売しております。原産地という法律的原産地(最終加工地)と実際原産地の、消費者を惑わす2種類の意味を持つ文言は使わず、原料を加工した場所ではない、原料を採った場所を「採取地」として開示しております。他社が行わない様なインシップの活動が評価され、「第35回 農林水産省食料産業局長賞」を拝受いたしました。
 インシップでは今後とも、お客様の求める情報を開示することで、お客様に寄り添った商品の販売に努めていきます。今後とも、変わらぬご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。

本件訴訟の概要(PDF)

本件に関するお問い合わせは下記へお願いいたします。
media@inship.jp
※お電話でのお問い合わせはご遠慮ください。


インシップの5W1Hとは

昨今の食品事故、偽装などにより食に対する関心が高まっています。人にとって「食」は「衣・食・住」の三本柱のうちの一つ。食べ物は私たちが健康に過ごすために欠かせないものです。
必要な栄養素を必要なときに摂取できる健康食品も、普段の食事のように毎日続けて飲むものだから、安心かつ安全が絶対条件です。お客様に安心してご利用いただけるよう、インシップでは全ての商品のあらゆる情報を開示しています。インシップの安心・安全ポリシー「なぜ」「なにを」「どこで」「だれが」「いつ」「どのように」。これらの英語の頭文字をとって「5W1H」と呼んでいます。「5W1H」の活動は最近になって始めたことではありません。お客様が毎日健康で過ごせるように、少しでもお手伝いしたい・・。これが私たちインシップの創業以来の願いです。

5W1H 内容 詳細
なぜ Why お客様のために お客様の健康な暮らしをサポートするために、安心で安全な健康食品をできるだけ安く提供するよう努めています。取り組みのひとつが情報開示。自分の健康は自分で守り維持する。そんな理想的な暮らしのお手伝いができれば、と考えています。
なにを What 主原料を開示 全商品、原料名だけでなく、どのくらいの濃度の、どのような原料・成分が、どのくらい使われているのか、を商品に近い場所である「ラベル表示」で一目で判別できるようにしています。
どこで Where 主原料「採取地」を開示 法律上、外国で採取された原料を日本で加工しても「原産地:日本」と表示可能ですが、お客様の誤解を招かぬよう、実際に原料が採れた場所を“採取地”という表記で案内しています。
だれが Who 主原料メーカーを開示 一流原料メーカーの高品質な原料のみを使用。また、お客様がより安心して商品を選択できるよう、原料メーカー名も開示しています。
いつ When 製造年月日まで開示 法律上、開示義務はありませんが、お客様“自身”が安全性を判断する上で重要な「いつ製造された品物なのか」という製造年月日についても、全商品で行っています。
どのように How 加工処理方法
企業の考え方
2011年の原発事故をきっかけに、国の基準より厳しい自主基準値を設定。自治体や検査機関でも使用されているベルトールド社(ドイツ)のLB2045という検査機器で、全商品ロットごとに放射能検査を実施しています。また、広告宣伝費節約、流通マージンカット、簡易包装などで余分な経費を抑えて、高品質な商品を低価格でご提供しています。
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